埋火
埋火(うずみび)
煉切
様々な暖房器具が発達した現代では、
炉や火鉢を目にすることは殆どなくなってしまいました。
けれども炭火には日本独特の美しさや風情があり、
更に近年では、遠赤外線効果の他にも脱臭効果や調湿効果など、
燃料以外の用途でも色々な利点があることがわかってきて、
徐々に炭の価値が見直されているようです。
で、埋火というのは、消えないように灰の中に埋めた炭火のことです。
こうすると火の持ちがよく、火種を絶やさないための先人の知恵ですね。
その灰の中で静かに燃える炭火を、茶巾絞りで表しました。
ほのかな暖かさまで感じてもらえたら幸いです。
ちなみに当店では、火鉢を店頭に置いています。
周囲だけをじんわりと暖めてくれるので、
商品に悪影響を及ぼさず、とても重宝しています。

トップ > 和菓子歳時記 > 平成16年師走 > 埋火