燕子花
燕子花(かきつばた)
煉切
古来より、この花を布に擦り付けて染色する習慣があり、
「書き付け花・掻き付け花(かきつけばな)」と呼ばれ、
それが転訛して「かきつばた」「かきつはた」となったそうです。
杜若」と表記することも多いのですが、
このお菓子の意匠に合うイメージということで、上記の菓名としました。
尾形光琳の国宝「燕子花図」屏風もこちらの漢字ですね。
中国では昔、この花のことを「紫燕」といったとか、
「かきつばた」の「つば」は「燕」からきているとか、
この名前にまつわる諸説は多いのですが、
実は中国では、「燕子花」は「大飛燕草(おおひえんそう)」、
「杜若」は「青の熊竹蘭(あおのくまたけらん)」のことで、
それぞれ別の植物をさし、漢字は共に誤用だそうです。
難しいですね。

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