富貴草
富貴草(ふうきぐさ)
煉切
このお菓子も、当店では毎年必ず作る定番品です。
富貴草とは牡丹(ぼたん)の異称で、大輪の花はその名のとおり、
豊麗で気品があり、花の王とも呼ばれます。
女性の美しい容姿を形容する言葉に、
「立てば芍薬(しゃくやく)、座れば牡丹、歩く姿は百合(ゆり)の花」
という、美しい花ばかりをズラリと並べたものがあります。
この言葉から、芍薬の方が牡丹よりも背が高い、と勘違いしがちですが、
実際には逆のことが多く、花径の長さや枝分かれの有無、
枝の張り方などからこの例えはきています。
決して、牡丹の座高が高い、ということではないようで…。
ちなみに分類上、芍薬は「草」で、牡丹は「木」だそうです。

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