佐保姫(さほひめ・さおひめ)
葛羊羹製
奈良市北郊、京都府との境の丘陵地帯を奈良山といい、
その一部、奈良の都・平城京の東方は、佐保山と呼ばれていました。
古来、五行説により方角を四季に配すれば、東は春にあたるところから、
この佐保山には春をつかさどる女神、佐保姫・佐保神がいるとされました。
この女神の美しい名前を借りてつくったのが、春らしい葛羊羹です。
桜花の塩漬けを用い、単調な味になりがちな葛羊羹に、
ほんのり塩味のアクセントをつけました。
口中に広がる桜の香りが、春を満喫させてくれるお菓子です。