蝶々
蝶々(ちょうちょ・ちょうちょう)
外郎
俳句や短歌の世界では、蝶々は四季を通じて季題となりますが、
単に「蝶」といえばやはり春であり、それ以外は、
「夏の蝶」「秋の蝶」「冬の蝶」「凍蝶(いてちょう)」と区別されています。
それぞれに趣はあるのですが、
菜の花をはじめ色とりどりの春の花に、
ひらひらと蝶の舞うさまには、格別の風情がありますね。
日本に蝶は二百数十種類いるそうですが、
なかでも小型で可愛らしい紋黄蝶を題材にしました。
薄くのばした外郎を円く抜き、中に餡を入れてたたみます。
銀杏と良く似た製法ですが、
形の微妙な違いと、仕上げの差により、
異なった対象を表現できるというお手本ですね。

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