鬼は外
鬼は外(おにはそと)
道明寺
今年は2月3日が節分です。
「福は内、鬼は外」と唱えながら炒り大豆を撒き、
年齢の数だけ豆を食べる、という経験は、
きっと多くの方がされていると思います。
その、家から追い出される悪者、赤鬼をお菓子にしました。
真っ赤に染めた道明寺で餡を包み、
毛むくじゃらになるよう氷餅をまぶしています。
角に、鬼の嫌がる鬼打ち豆を使ったのは嫌みでしょうか。
一般に鬼の姿は、人身に牛の角と虎の牙を生やし、
裸で虎皮のふんどしをしめているイメージだと思います。
これは陰陽道で、丑寅(うしとら)の方角、つまり北東の隅を鬼門といい、
万鬼の集まる所と考えられたためだそうです。
しかし、仏教や陰陽道の影響を受ける前は、
鬼というのは、悪神・邪神・亡霊・もののけ全般をさしていたそうで、
姿が見えないという意味の「穏(おん)」から「鬼(おに)」に転じたとのことです。
でも「かくれんぼ」で姿を隠すのは、鬼ではないんですけどね。

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