富貴草
富貴草(ふうきぐさ)
煉切
富貴草とは牡丹(ぼたん)の別名で、
富んでいて貴い、つまり財産があって身分が高いといわれる花です。
牡丹の牡は雄、丹は赤を意味していて、花は紅色が最上とされましたが、
紅色の牡丹の種子であっても、必ずしも紅色の花がつくとは限らないことから、
赤い子ができない→子ができない赤→雄の赤→牡の丹、となったそうです。
日本に伝わったのは平安時代の初めで、
空海が中国から持ち帰った当初は薬用目的に栽培し、
根皮が頭痛・腹痛・腰痛・婦人病に効くそうです。
このお菓子は、煉切を茶巾絞りの応用で仕上げていますが、
果たして薬効がありますかどうか…。

トップ > 和菓子歳時記 > 平成14年卯月 > 富貴草