浜千鳥
浜千鳥(はまちどり)
煉切
このお菓子の焼印に使われているデザインは、
チドリという鳥の、飛ぶ姿を図案化したもので、
昔からよく使われているものです。
このチドリの種類は多様で、
春秋二期に日本を通過する旅鳥がもっとも多く、
ほかにも、夏期日本に渡ってくる夏鳥、冬期の冬鳥、
周年とどまる留鳥などがいますが、
古くから水辺の鳥として、冬の季語とされています。
海岸や河川・湖沼に棲んでいて、
鳴き声が笛のように哀調を帯び、詩歌に好んで詠まれてきました。
チドリの、踏みちがえて歩く足運びに似ているところから、
特に酔っ払いの足取りのことを、千鳥足といいますが、
実際のチドリは、走るのはとても速いそうです。
これからの忘年会シーズン、
走るのが遅い「おか千鳥」が繁華街にふえるかも知れませんね。

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